「Audibleで聴けるおすすめの日本の名作名著を知りたいなあ」
そんなあなたに向けて、この記事ではAudibleの聴き放題対象作品の中から、日本文学の名作名著おすすめ39選を紹介しています!
時代別にまとめたので、あなたの興味のある時代を確認してくださいね!
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【奈良時代の古典文学】現代語訳で楽しむ神話と和歌の世界
奈良時代の日本文学は神話と和歌の世界です。
神々のエピソードを、今でいうまとめサイト風にまとめた古事記。
奈良時代の人たちの素直な気持ちがぶっちゃけられている万葉集。
今の日本の原風景をAudibleで聴いてみませんか?
作者不詳:古事記
アナーキーな神々と英雄たちが繰り広げる、〈世界の始まり〉の物語。
前代未聞のおもしろさ!!日本神話が画期的な口語訳で生まれ変わる!町田康の新たな代表作。
「汝(われ)、行って、玉取ってきたれや」「ほな、行ってきますわ」
イザナキとイザナミによる「国生み」と黄泉国行、日の神アマテラスの「天の岩屋」ひきこもりと追放された乱暴者スサノオのヤマタノオロチ退治、何度も殺されては甦ったオオクニヌシの国作り、父に疎まれた英雄ヤマトタケルの冒険と死、帝位をめぐる争い、女たちの決断、滅びゆく者たち――。
奔放なる愛と野望、裏切りと謀略にみちた日本最古のドラマが、破天荒な超絶文体で現代に降臨する!
著者: 町田 康
ナレーター: 岩崎 了
再生時間: 10 時間 33 分
「古事記」のおすすめポイント
古事記って堅苦しそう。そんな印象ありませんか?
そんなあなたにおすすめなのが「口約 古事記」。
日本最古の神話を独特の現代語で訳して、神々の荒々しさやユーモラスな側面を生き生きと描き出しています。
関西弁を交えた語り口が、神話の世界をより身近に感じさせてくれますよ!
作者不詳:万葉集
日本最古の和歌集。現代に響く万葉びとの歌声
古典文学の主要作品をセレクトし、現代語訳と原文とで構成した「日本の古典をよむ」(全20冊)シリーズの1冊です。「万葉集」は、飛鳥時代から奈良時代中期までの歌を集めた約4500首、全20巻の歌集。代表的歌人は額田王、柿本人麻呂、高市黒人、山部赤人、山上憶良、高橋虫麻呂、大伴旅人、大伴家持など。本書は古くより愛唱されてきた名歌、また、各巻の特質をよく表している歌三百余首を選び、歌の本文とその現代語訳、さらに解説とで構成したものです。また、文学紀行コラム「万葉集の風景」も収録しています。
著者: 小島 憲之, 木下 正俊, 東野 治之
ナレーター: 小幡 研二, 原 きよ
シリーズ: 日本の古典をよむ
再生時間: 10 時間 13 分
「万葉集」のおすすめポイント
約4500首からなる日本最古の和歌集『万葉集』から、代表的な317首を厳選し、原文と現代語訳を朗読してくれます。
奈良時代の人たちの気持ちを、当時の文化や風景を理解しながら楽しむことができますよ!
【平安時代の古典文学】名作・名著ぞろいの物語文学が登場
平安時代には、日本初の物語文学である「竹取物語」が登場。
その後「源氏物語」や「枕草子」など、今もなお読み継がれる名作文学が貴族内で大ブームになっていきます。
また、平安時代後期には男性の紀貫之が女性のふりをしてエッセイを書くという、日本初のネカマエッセイ「土佐日記」が執筆されます。
作者不詳:竹取物語
日本最古とも言われ、仮名によって書かれた最初期の物語とも言われる。さぬきのみやつこまろは、竹を取り色々なものを作って商売をしていたため、竹取の翁と言われていました。いつものように竹やぶを歩いていると光り輝く竹があり、中には三寸ばかりの美しい女の子がおりました。翁は少女を大切に育て、なよたけのかぐやひめと名づけました。成長したかぐやひめの美しさはいつしか評判となり、やがて5人の男が結婚を申し出てきました。かぐやひめは逢うための条件として、5人の男に大変むずかしい注文を言いつけました…。竹取物語のストーリーはとても有名で、古文の問題としてもよく出題されています。そんな竹取物語を分かりやすい現代語訳で聴いてみませんか?
著者: でじじ
ナレーター: 中山 依里子
再生時間: 30 分
「竹取物語」のおすすめポイント
日本最古の物語文学と言われている「竹取物語」。
かぐや姫の伝説を通じて平安時代の文化や価値観を垣間見ることができます。
幻想的なストーリーと深いテーマ性は、現代でも多くの人々を魅了している物語を現代語訳で聴いてみませんか?
紫式部著:源氏物語
日本の文学史上最古にして最高傑作ともいわれる『源氏物語』。
紫式部によって書かれた全五十四帖にわたる長編小説を、わかりやすく情感豊かに読み上げました。
文章の構成や美しさ、さまざまな登場人物のすぐれた心理描写で、世界からも評価が高い『源氏物語』。誕生から1000年もの長き年月を経た今でもなお人々を魅了し、多くの人々に広く読み継がれてきました。その『源氏物語』全54帖を耳で楽しんでいただけるオーディオブックです。
著者: 紫式部, 与謝野 晶子
ナレーター: 岡崎 弥保
シリーズ: 源氏物語
再生時間: 70 時間 36 分
「源氏物語」のおすすめポイント
日本文学の最高傑作とも呼ばれる源氏物語。
意外とお話を断片的にしか知らない場合も多いのではないでしょうか?
でも、あまりにも壮大すぎる物語なので、いざ読もうとしても挫折してしまう。
そんなあなたにおすすめなのがAudibleで聴いてみること。
ナレーターの岡崎さんがまるで平安時代にいるかのようにやさしく朗読してくれるので、少しずつ聴き続けることができますよ!
清少納言著:枕草子
・・ときは平安。
背よりながく髪をのばし、絹織物を何重にもかさねて身に纏い、ろくに風呂にも入らず、重みのせいか陽に当たらず運動も足りない生活のせいかよろよろといざり動く女は、こちらを見て言い切る。
「春は、やっぱり暁方よね!」
——だって空がなんともいえなくイイ!から!!
かわいいもの、しょんぼりしてしまうもの、わたしの好きな花、あこがれの上司、今日あったおもしろいこと。
千年を越えてはいても清少納言がかいているのはむずかしいことではありません。現代語訳もいいけれど、彼女の筆致「そのもの」をあじわっていただければと思います。おしゃべりするように聞いてください。
著者: 清少 納言
ナレーター: 松宮 森乃
再生時間: 10 時間 36 分
「枕草子」のおすすめポイント
「春はあけぼの」で有名な「枕草子」。
四季の美しさや平安貴族の生活を鮮やかな言葉で語っています。
「あ~当時の平安貴族ってこんな生活してたんだなあ」と、1000年前の平安時代の様子が脳裏に浮かび上がってきますよ!
紀貫之著:土佐日記
土佐日記・原文朗読 男もすなる日記といふものを女もしてみむとてするなり。・・・ 有名な一文ではじまる本作は、日本文学史上初の、日記文学であり仮名文字文学である。
後世に大きな影響をあたえ、義務教育で必ず教えられるこの名作、内容は驚くほど親しみやすい。
男性が女になりかわって書いたものであるから、ネカマ文学の祖ともいえる。 そのうえで「男のまねをして日記を書く」と言うのだから笑える。
(中略)
平安のリズムに親しみ、平安時代を身近に感じていただければ幸いです。
著者: 紀 貫之
ナレーター: 北斗 誓一
再生時間: 1 時間 3 分
「土佐日記」のおすすめポイント
「土佐日記」と言われているが実は「土左日記」。
日記と言われているが実は大部分がフィクション。
なのに語り手を女性にして、その女性が男性のまねをして日記を書くという作風にしたものだから、後世でネカマ文学の祖と言われてしまう紀貫之。
なんだかおもしろそうだなと思ったあなたは、ぜひ「土佐日記」を聴いてみてください!
【鎌倉時代の古典文学】武士を主役にした軍記物語の登場
鎌倉時代になると、華やかな平安文学から「平家物語」などの武士を中心とした軍記物語へと変化していきます。
一方で「方丈記」などのエッセイもまだまだ大人気。
仏教の「無常観」を背景にした作品が多く誕生した時代です。
作者不詳:平家物語
琵琶法師の語りによって全国に広まった物語を
今、朗読であらためて語り継ぐ――この世の栄枯盛衰を和漢混交文であますところなく描いた『平家物語』。さまざまな異本のうち物語としての完成度が高く、現在では最もよく知られている「覚一本(かくいちぼん)」の原文・全十三巻をすべて収録しています。
仏教的無常観を説きながらも、平家のみならず、戦に巻き込まれた人々への鎮魂と救済を抱いた物語を朗読でご堪能下さい。
著者: 作者不詳
ナレーター: 岡崎 弥保
再生時間: 25 時間 33 分
「平家物語」のおすすめポイント
琵琶法師たちによって現代まで語り継がれてきた「平家物語」。
その裏には万物は移り変わるという「仏教的無常観」があります。
岡崎さんの優しい朗読で語られる平家の栄枯盛衰は、涙なくしては聴くことができません。
必聴の一冊です。
作者不詳:宇治拾遺物語
鎌倉時代初期(13世紀)に編まれたと言われる『宇治拾遺物語』。
「わらしべ長者」や「こぶとりじいさん」など昔話としてよく知られているお話から、
天竺(インド)・震旦(中国)を舞台とした伝説なども登場します。
ふしぎな話、こわい話、珍しい話など、 面白くて奥の深い短いお話、
全197作品をお子さま向けにわかりやすく、情感豊かに収録しています。どうぞお楽しみください。
著者: 作者不詳
ナレーター: 木庭 壮惇, 知愛, 豊岡 聡仁
再生時間: 24 時間 13 分
「宇治拾遺物語」のおすすめポイント
「宇治拾遺物語」と言われると、なんだそれ?と感じるかもしれません。
でも「わらしべ長者」や「こぶとりじいさん」は、きっとご存じだと思います。
「宇治拾遺物語」は古今東西の昔話や伝説をまとめた鎌倉時代の説話集。
有名なおとぎ話から、ぞわぞわするような怖い話まで、色々な短編物語を楽しめますよ!
鴨長明:方丈記
<内容紹介>
作者である鴨長明が、大火・旋風・遷都・大飢饉・大地震と続く五つの大きな災厄を経験し、京都の郊外・日野山に一丈四方(方丈)の狭い庵を結んで隠棲。その後、彼が庵内から当時の世間を観察し、書き記した記録であることから、作者自ら「方丈記」と名付けた。無常厭世の仏教観に貫かれた小編で、「ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。よどみに浮かぶ泡(うたかた)は、かつ消え、かつ結びて、久しくとどまりたるためし無し」で始まる格調高い文章は、和漢混淆文の完成された形として高く評価されている。
著者: 鴨 長明
ナレーター: 安田 愛実
再生時間: 42 分
「方丈記」のおすすめポイント
「枕草子」「徒然草」と並んで日本最大随筆に数えられる「方丈記」。
冒頭の「行く川のながれは絶えずして、しかも本の水にあらず」から始まる一節が有名です。
戦争や自然災害に翻弄される人々や鴨長明自身の人生をなぞらえながら、無常厭世の仏教観が作品全体を覆っています。
鴨長明の拡張高い和漢混交文をぜひ朗読で味わってほしいです。
【室町時代の古典文学】武士社会や下克上文化を描いた名作の出現
室町時代は武士の時代全盛期。
武士社会や下克上文化を描いた名作が多く登場することになります。
また、観阿弥世阿弥によって能文化も興隆していきます。
作者不詳:太平記
足利又太郎が上洛した都の夜霞は酒の匂いを含んでいた。十年前には百軒とはなかった醸造元が、当今では洛中だけでも二百四、五十軒をこえる。この凄まじい酒屋繁昌は、人心の何を語っているものか。幕府の横暴。朝廷の狷介。代々継がれる因縁。混乱する因果。――乱世、今まさに始まろうという時である。
著者: 吉川 英治
ナレーター: 三好 翼
シリーズ: 私本太平記
「太平記」のおすすめポイント
南北朝の動乱を描いた室町時代の軍記物語「太平記」。
作者は特定されていませんが、 小島法師らが編纂に関わったとされています。
Audibleでは吉川英治版の「私本太平記」を聴くことができます。
足利尊氏や新田義貞、楠木正成ら南北朝時代を駆け抜けた名将たちの軌跡を楽しんでくださいね!
世阿弥著:風姿花伝
日本の古典芸能の一つ「能」 世阿弥が一子相伝の書として書いた能の真髄を原文のまま読み上げました。その心得は現代にも通じることが多く、ビジネスマンへの指南書として様々な本が出版されています。能の歴史から心得までがまとまった作品です。
「秘すれば花なり。秘せずば花なるべからず」——見せ方の重要性
「稽古は強かれ、情識はなかれと也」——我執の怖さ
「上手は下手の手本、下手は上手の手本」——侮りへの警告
ーーこの文の香りに、言葉のえらびかたに、世阿弥のひととなりも感じていただければと願います。
著者: 世阿弥
ナレーター: 岡部 悟
再生時間: 2 時間 18 分
「風姿花伝」のおすすめポイント
能を大成した世阿弥が著した「風姿花伝」。
「花」という美の本質を探る哲学的な洞察が魅力。
演劇や芸術に留まらず、自己表現や人生の教訓としても深い示唆をあなたに与えてくれます。
【江戸時代の古典文学】エンタメ性あふれる大衆作品が登場
南総里見八犬伝、雨月物語、
江戸時代に入ると、武士だけではない江戸の町人文化が華開き、エンタメ性のあふれる作品が数多く登場します。
滑稽話や怪談、俳諧など様々なジャンルの作品が当時の人たちに親しまれていました。
曲亭馬琴著:南総里見八犬伝
「南総里見八犬伝」は江戸時代後期の作品です。安房里見氏の祖である義実の娘・伏姫が妖犬八房の気に感応して生み出した、仁・義・礼・智・忠・信・孝・悌の玉を持つ八犬士が里見家再興に活躍する、全9集 98巻 106冊からなる物語で、筆者が28年かけて書き上げた壮大な長編伝奇小説の代表作です。中国の『水滸伝』の構想を借り、『里見記』『里見九代記』『北条五代記』などを参考に中国演義小説の方法を用いて書かれており、構想の雄大さと面白さは他に類がなく、以後多くの類書が生まれました。
著者: でじじ
ナレーター: パンローリング
再生時間: 5 時間 28 分
「南総里見八犬伝」のおすすめポイント
『南総里見八犬伝』は、八つの玉に導かれた義勇と信義を象徴する8犬士のたちが織りなす壮大な冒険物語。
江戸時代の娯楽文学として人気を博し、義理人情や友情の普遍的なテーマが描かれています。
物語のスケール感や個性豊かなキャラクターたちは、時代を超えてあなたを物語に引き込んでくれます。
勧善懲悪のスカッとした物語が好きなあなたにおすすめです!
上田秋成著:雨月物語
泉鏡花、芥川龍之介、谷崎純一郎、三島由紀夫、村上春樹
名だたる作家たちが魅了された「怪異小説」の傑作
中国や日本の古典文学を背景に、妖美で幻想的ながらも、現実と思わせるほど人間の愛憎を芸術性豊かに描いた『雨月物語』は、べネツィア映画祭で銀獅子賞を受賞した溝口健二監督による映画、水木しげる氏による漫画などに派生し、後世に大きな影響を与えている――
著者: 上田 秋成
ナレーター: 斉藤 範子
再生時間: 5 時間 11 分
「雨月物語」のおすすめポイント
『雨月物語』は、江戸時代の怪異小説で、美しい文体と幻想的な物語が織りなす日本文学の傑作です。
この物語を読み終えたあなたは、人間の欲望や因果応報をテーマにした怪談に深い余韻を感じるはずです。
時代を超えて楽しめる物悲しくも美しい世界観が、現代でも多くのファンを魅了しています!
【明治時代の名作名著】文明開化とともに華開く日本文学
明治時代に入ると、江戸時代の鎖国が解かれたことで西洋文化が一気に日本に流入してきます。
そのような文明開化の中で、森鴎外や夏目漱石、樋口一葉など、今でも読み継がれる名作家たちの作品が多く登場することになります。
森鴎外著:舞姫
ドイツに留学した主人公の手記から、ドイツでの恋愛経験を綴る短編小説。
大学を卒業後、官僚となった太田豊太郎は、ドイツのベルリンへ出張(留学)する。
法律や政治に関する仕事をこなしていたが、しだいに歴史や文学に心酔していき、上司との関係が悪くなっていく。そんな中、街で泣いているエリスに出会う。
ひょんなことから彼女を助けたことにより恋仲になっていく…が、同じく一緒に来ていた仲間に悪い噂をたてられ…
森鷗外初期の代表作。高雅な文体と浪漫的な内容で、主人公・豊太郎がドイツで過ごした日々や恋人エリスとの話を回想するかたちで進んでいく名作。
著者: 森 鴎外
ナレーター: 三好 翼
再生時間: 1 時間 6 分
「舞姫」のおすすめポイント
「舞姫」は、エリート官僚・太田豊太郎がドイツ留学中に舞姫エリスと出会い、愛とキャリアの狭間で葛藤する物語です。
自己犠牲を美徳とする日本文化と、個人主義を重視するヨーロッパ文化の対比が描かれ、近代日本の精神的ジレンマを浮き彫りにしています。
森鴎外自身の留学経験を基にしたリアリティと、高雅な文体が魅力の作品です!
夏目漱石著:吾輩は猫である
約100年前の作品が今なの作品の中にをとらえて放しません。 露戦争前後の風俗を背景に、高校の英語教師宅に飼われる名無しの猫の視点で描き出される人間喜劇と、痛烈な社会批判。飼い主の教師・苦沙弥先生、友人の美学者・迷亭、物理学者・寒月、その他続々登場する人々もこぞって秀逸で、現代人も抱腹絶倒間違いなし! 朗読の田中尋三は、多数のキャラクターを演じ分けて名作を生き生きと現代に蘇らせます。 総時間21時間の超大作です。ゆっくりゆっくりお聞きください。
著者: 夏目 漱石
ナレーター: 田中 尋三
再生時間: 21 時間 34 分
「吾輩は猫である」のおすすめポイント
「吾輩は猫である、名前はまだない」このあまりにも有名な一節から始まる夏目漱石の代表作「吾輩は猫である」です!
あなたはこの有名な一節からはじまる猫の物語を最後まで読んだことはありますか?昔の文学だからとっつきにくいなあと感じていませんか?
実は「吾輩は猫である」は現代の私たちが読んでも思わず笑ってしまうくらいのユーモアにあふれた猫の物語です。
Audibleで聴くことでまるで落語を聴いているかのような軽快な語り口で、すいすい聴くことができますよ!
夏目漱石著:坊ちゃん
夏目漱石の作品の中でも知らない人はいない「坊ちゃん」。でも、全編を読んだ人は意外と少ないようです。オーデイオブックになった今、坊ちゃんを聴いて、文豪の作品に触れましょう。竹を割ったような真っ直ぐな坊ちゃんの生き方に、爽快な気持ちになること間違いありません。テンポのいい朗読をお楽しみ下さい。
著者: 夏目 漱石
ナレーター: 伊藤 治明
再生時間: 5 時間 12 分
「坊ちゃん」のおすすめポイント
「坊っちゃん」は、無鉄砲で正義感の強い青年が四国の中学校で巻き起こす痛快な騒動を描いた夏目漱石の代表作です。
個性的な登場人物たちとのユーモラスなやり取りや、理不尽な権力への果敢な挑戦が、老土器を聴いているあなたにスカっとするはずです!
明治時代の社会風刺と人間模様が巧みに織り込まれ、時代を超えて愛される作品です!
二葉亭四迷著:浮雲
話し言葉で文章表現をする言文一致体で書かれた最初の作品。近代日本文学の先駆けとなった。
内海文三は、官職につき、東京の叔母の元へ寄宿していたが、従妹のお勢に恋心を抱くようになった。二人は徐々に思いあうようになったが、不器用で要領の悪い文三は職を解雇されてしまう。理想主義ゆえに復職を願い出ることもできず、叔母からのあたりも辛くなるそんな中、かつて同僚の本田が家に出入りするようになり、お勢と親密になっていく。本田は文三と違い、要領もよく出世していた。お勢の気持ちも本田に傾いていき、文三は自分を不甲斐なく思いもするが、何もできないまま思い悩む。
著者: 二葉亭四迷
ナレーター: 大島 昭彦
再生時間: 6 時間 10 分
「浮雲」のおすすめポイント
「浮雲」は、言文一致体を採用した日本初の近代小説で、明治時代の社会変革期における人々の葛藤をリアルに描いています。
主人公・文三の不器用な生き様と、友人・本田の要領の良さとの対比が、当時の価値観の揺れ動きを象徴。
未完の作品ながら、登場人物の心情描写や時代背景の描写が秀逸で、近代文学の出発点として高く評価されています!
幸田露伴著:五重塔
明治の文豪、幸田露伴の代表作。リズム感のある文体が特徴。
職人としての腕はいいが、世渡りが下手で大きな仕事を任せてもらえない十兵衛。
愚鈍な様から周囲からは「のっそり」とあだ名をつけられていた。しかし、谷中の感応寺に五重塔が建立されると聞き、なんとしても自分が普請を手掛けたいと思い、朗円上人の元へ頼みに行く。
十兵衛の造った見事な模型に感服した上人は、それだけの腕をもちながらの今の境遇に同情する。
本来ならばこの普請は感応寺の御用を務める源田が請け負うところで、源田は名人と名高く棟梁としても人望の厚い男だったが、上人は二人を呼びこの仕事をどちらが請け負うか話しあうように言う。
源田は二人で建てようと十兵衛に提案するが、十兵衛はその申し出を断るのだった。
著者: 幸田 露伴
ナレーター: 岩渕 柾志
再生時間: 3 時間 44 分
「五重塔」のおすすめポイント
「五重塔」は、寡黙で不器用な大工・十兵衛が、己の技と誇りを懸けて五重塔の建立に挑む姿を描いた物語です。
彼の情熱と職人魂が、朗読を聴いているあなたの心を揺さぶります。
また、リズミカルな文体が作品全体に独特の躍動感を与え、ぐいぐい物語の世界に引き込まれますよ!
樋口一葉著:たけくらべ
明治文学を代表する小説家、歌人である樋口一葉の長篇小説。
初出は「文學界」[1895(明治28)年]。
全十六章から成り、吉原遊廓に接する大音寺前を舞台に、千束神社の夏祭りから、大鳥神社の酉の市までの季節の推移を共に展開していく少年少女の、いわば初恋の物語である。
著者: 樋口 一葉
ナレーター: 小野 慶子
再生時間: 1 時間 55 分
「たけくらべ」のおすすめポイント
樋口一葉の『たけくらべ』は、明治時代の吉原遊廓近くに住む少年少女たちの淡い恋愛や成長を描いた名作です。
主人公・美登利と信如の切ない関係を通じて、当時の社会や人間関係の複雑さが浮き彫りにされています。
甘酸っぱい恋の物語を味わいたいあなたにおすすめですよ!
樋口一葉著:にごりえ
樋口一葉作品の中でも最も奥行きのある小説。主人公お力の人物造型と内面描写の深さは、一葉自身の内面が表出されたものであり、社会的には救われない人間の心の闇をえぐりだす。
明治28年9月『文芸倶楽部』に初掲載。「にごりえ」は濁った入江であり、お力のいる下層社会を表し、そこに暮らす人間がかかえる内面の暗さをも表象している。
著者: 樋口 一葉
ナレーター: 岡崎 弥保
再生時間: 1 時間 17 分
「にごりえ」のおすすめポイント
樋口一葉の「にごりえ」は、遊女お力の内面を繊細に描き、明治時代の社会の現実と人間関係の複雑さを浮き彫りにしています。
お力と彼女を取り巻く男性たちとの関係を通じて、愛と欲望、そして社会的制約の狭間で揺れる人々の姿が鮮明に描かれています。
一葉の鋭い観察眼と豊かな表現力が、登場人物たちの心理を深く掘り下げ、あなたに強い印象を残すはずです!
島崎藤村著:破戒
明治から昭和初期にかけて活躍した文学者、島崎藤村の長編小説。 被差別部落出身の青年教師・瀬川丑松は、出身を隠せと父から堅く戒められていたが、苦悩の末、ついにその戒めを破る。創作の場を詩から小説へと転じ、日本における自然主義文学運動への道を開いた作品。漱石は「破戒」を「明治の小説としては後世に伝ふべき名篇也」(森田草平宛て書簡)と評価している。
著者: 島崎 藤村
ナレーター: 宮山 知衣
再生時間: 13 時間 4 分
「破戒」のおすすめポイント
「破戒」は、被差別部落出身の教師・丑松が、自己の出自を隠しながら生きる苦悩と、真実を告白する勇気を描いた日本初の本格的自然主義小説です。
明治時代の社会問題である身分差別を鋭く取り上げ、人間の内面と社会の矛盾をリアルに描写しています。
島崎藤村の繊細な筆致が、主人公の葛藤と成長を深く掘り下げ、あなたに強い共感と感動を与えるでしょう。
国木田独歩著:武蔵野
渋谷村に移り住んだ国木田独歩が、そこに広がる武蔵野の美しい風景などをひたすらに賛美する。
私は明治29年秋から翌、春の初めまで渋谷村に住んでいた。昔から画や歌の題材となってきた武蔵野が、今はどのようなものだろうか。ありのままの武蔵野描くことでその問いに答えようと思う。結論から言えば今の武蔵野の美しさは昔と劣ることはない。美しさというより、詩趣と言いたい。その方が適切だ。
国木田が自然に触れ合いながらみた美しい武蔵野の風景、その情趣が豊かに描かれた随筆作品。
著者: 国木田 独歩
ナレーター: 景浦 大輔
再生時間: 1 時間 6 分
「武蔵野」のおすすめポイント
国木田独歩の『武蔵野』は、明治時代の武蔵野の風景を詩的に描いた随筆です。
明治期の自然の美しさと人間の営みを繊細に表現しています。
流れるような文章と情感豊かな情景描写があなたを魅了して、思わず朗読に聴き入ってしまうはずです!
泉鏡花著:高野聖
私は汽車の中で旅僧と居合わせた。話を聞くと高野山に籍を置いている旅僧で、宗派は違うが永平寺に訪ねる用があり、今晩は一泊するという。私は若狭へ帰省するところで、一泊しなければならなく、旅僧と敦賀の旅籠屋で同宿することになった。私は夜が更けるまで寝ることができない質なので、旅僧に諸国を行脚したおもしろい話はないかとねだった。 すると、旅僧は若い頃の奇妙な体験談を語りだし、それは、旅僧が飛騨の山越えをした時の話であった。
著者: 泉 鏡花
ナレーター: 西村 健志
再生時間: 2 時間 21 分
「高野聖」のおすすめポイント
泉鏡花の「高野聖」は、旅僧が山中で出会った妖艶な美女との怪異を描いた幻想文学の傑作です。
鏡花独特の美しい文体と神秘的な世界観が、読者を非日常の領域へと誘います。
人間の欲望と恐怖が交錯する物語は、現実と幻想の境界を曖昧にし、深い余韻をあなたに残します。
与謝野晶子著:みだれ髪
やは肌のあつき血汐にふれも見でさびしからずや道を説く君 おもいのままに鮮やかに、愛しい気持ちをうたいあげた本書は、発表当時「猥行醜態を記したる所多し人心に害あり世教に毒あるもの」(「歌の華」明治34年9月号)として糾弾されるほどのものであった。 むねの清水あふれてつひに濁りけり君の罪の子我も罪の子
著者: 与謝野 晶子
ナレーター: 松宮 森乃
再生時間: 1 時間 9 分
「みだれ髪」のおすすめポイント
与謝野晶子の歌集「みだれ髪」は、情熱的な恋愛感情や女性の官能美を大胆に詠み上げ、明治時代の文学界に新風を吹き込みました。
その瑞々しい感性と革新的な表現は、当時の社会に大きな衝撃を与え、現代でも多くの人々を魅了し続けています!
田山花袋著:布団
文学者の竹中時雄は、結婚し単調な生活につくづく飽きていた。そこにある女学生から、書生として弟子入りしたいと手紙が届きます。
既婚者で文学者の時雄は単調な生活に空き、日々、不倫の妄想をしていました。そんな彼のもとに、ある女学生から「弟子入りをしたい」という手紙が届きます。その女学生の熱心さに負けた時雄は、女学生を弟子にすることに決めました。初めてその女学生と会った時雄は、その美しさに驚きます。そして、時雄は徐々に弟子に惹かれるようになるのでした。
性を露骨に描いた内容が当時大きな反響を巻き起こした作品。
著者: 田山 花袋
ナレーター: 岩渕 柾志
再生時間: 3 時間 5 分
「蒲団」のおすすめポイント
田山花袋の「蒲団」は、既婚の中年作家が若い女弟子への抑えきれない恋情に苦悩する姿を赤裸々に描いた、日本初の私小説です。
主人公が彼女の残した布団の匂いを嗅ぐシーンは、人間の内面の弱さと欲望を鋭く浮き彫りにしています。
この作品は、自己の内面を直視することの難しさと、それに伴う葛藤を深く考えさせられる一冊です。
石川啄木著:一握の砂
啄木の処女歌集であり「我を愛する歌」で始まる『一握の砂』は、甘い抒情にのった自己哀惜の歌を多く含み、第二歌集の『悲しき玩具』は、切迫した生活感情を、虚無的な暗さを伴って吐露したものを多く含む。貧困と孤独にあえぎながらも、文学への情熱を失わず、歌壇に新風を吹きこんだ啄木の代表作を、彼の最もよき理解者であり、同郷の友でもある金田一氏の編集によって収める。
著者: 石川 啄木
ナレーター: 林 重吾
再生時間: 3 時間 44 分
「一握の砂」のおすすめポイント
石川啄木の歌集『一握の砂』は、生活の苦悩や孤独、社会への憂いを短歌で詩情豊かに描いた名作です。
「東海の小島の磯の白砂に 我泣きぬれて蟹と戯る」のような、日常の一瞬に潜む深い感情を見事に表現しています。
個人の内面と社会問題が交錯する啄木の世界観は、時代を超えてあなたの心を捉え共感と余韻を残します。
【大正~戦前の名作名著】大正デモクラシーとプロレタリア文学の興隆
大正時代に入ると、「大正デモクラシー」に象徴されるような民主主義運動が高まりを見せます。
それと同時に文学作品においても、谷崎潤一郎らの白樺派、芥川龍之介をはじめとする新思潮派など、ロマン主義的な作品が数多く発表されることになります。
一方、労働者階級に焦点を当てたプロレタリア文学も興隆し、文学の多様化が進む時代となりました。
森鴎外著:阿部一族
江戸時代初期の肥後藩にあった史実を元に創作された作品。現代作品には少なくなった悲劇を真っ向から描いた作品です。
森鴎外は軍医という公職につきながら小説を発表しつづけた作家です。彼の時代小説は、立場上赤裸々に政府や国家を批判できなかった鴎外の、自身の生きる時代への糾弾であるとも言われています。
著者: 森 鴎外
ナレーター: 菅原 拓真
再生時間: 1 時間 47 分
「阿部一族」のおすすめポイント
森鷗外の「阿部一族」は、殉死を許されなかった武士・阿部弥一右衛門とその一族の悲劇を描いた歴史小説です。
忠義と個人の尊厳が交錯する物語は、封建社会の矛盾を鋭く浮き彫りにしています。
鷗外の格調高い文体が、登場人物たちの内面と時代背景を深く掘り下げ、あなたに強い印象を与えてくれますよ!
夏目漱石著:こころ
拭い去れない過去の罪悪感を背負ったまま、世間の目から隠れるように暮らす“先生”と“私”との交流を通して、人の「こころ」の奥底を、漱石が鋭い洞察と筆力によって描いた不朽の名作。過去に縛られ、悔やみ、激しい葛藤のなかで身動きのとれなくなった“先生”の人生の様はあなたに何を訴えかけるだろうか。人は弱いものなのか…、シンプルでもありまた不可解でもある人の「こころ」のありようを夏目漱石が問いかける。人はどのように救われるのか?
著者: 夏目 漱石
ナレーター: 佐々木 健
再生時間: 10 時間 5 分
「こころ」のおすすめポイント
夏目漱石の「こころ」は、人間のエゴイズムや内面の葛藤を深く描き出した作品です。
「先生」と「私」の関係を通じて、人間の二面性や善悪の曖昧さが浮き彫りにされています。
明治~大正時代の精神性を背景に、普遍的な人間の心理を鋭く捉えたこの小説は、あなたに深い洞察を促します。
芥川龍之介著:羅生門
『羅生門』(らしょうもん)は、『今昔物語集』の本朝世俗部巻二十九「羅城門登上層見死人盗人語第十八」を基に、巻三十一「太刀帯陣売魚姫語第三十一」の内容を一部に交えて書かれたものです。
この作品には「生きるための悪という人間のエゴイズム」が克明に描き出されています。
芥川が無名作家時代である1915年(大正4年)11月に雑誌『帝国文学』へ発表されました。
翌大正5年には同時期に構想した「鼻」を同誌に発表しています。
著者: 芥川 龍之介
ナレーター: 西村 健志
再生時間: 21 分
「羅生門」のおすすめポイント
芥川龍之介の「羅生門」は、平安時代の荒廃した京都を舞台に、人間の本性と倫理観を鋭く描いた短編小説です。
職を失い途方に暮れる下人が、羅生門の上で死体の髪を抜く老婆と出会い、善悪の境界が揺らぐ瞬間を体験します。
人間のエゴイズムと生存本能が交錯する物語は、あなたに深い問いを投げかけ、強い印象を残すでしょう。
小林多喜二著:蟹工船
小林多喜二による昭和初期のプロレタリア文学の代表作の音声ドラマ化。蟹工船とは、戦前にカムチャツカ半島沖海域で行われた北洋漁業で使用される、加工設備を備えた大型船。蟹工船には航海法は適用されず、危険な老朽船が改造して投入された。また労働法規も適用されなかった。そのため貧困層から募集した出稼ぎ労働者に対する非人道的な酷使がまかり通っていた。情け知らずの監督は労働者は劣悪で過酷な労働環境の中、暴力・虐待・過労や病気で次々と倒れてゆく。昨今のブラックな職場、パワハラが横行する社会状況は、歴史は繰り返すという言葉通りだ。先人が苦労して獲得した権利も、獲得した側が無自覚になればなし崩しになることを、意識させてくれる作品といえる。
著者: 小林 多喜二
ナレーター: 中村 悠一, 石田 彰, 小杉 十郎太, 次賀 慎一郎, 阿部 敦, 羽多野 渉, 中井 和哉
再生時間: 1 時間
「蟹工船」のおすすめポイント
小林多喜二の『蟹工船』は、極寒の北洋で過酷な労働を強いられる労働者たちの姿を描いたプロレタリア文学の代表作です。
資本家による搾取と劣悪な労働環境に対し、労働者たちが団結して立ち向かう姿勢は、現代のブラック企業問題とも通じる普遍的なテーマを持ちます。
そのリアリティ溢れる描写と社会批判は、時代を超えて多くの読者に強い衝撃と共感を与え続けています。
川端康成著:伊豆の踊子
ノーベル賞作家川端康成の出世作となった短編小説。1926年1、2月に「文芸時代」に発表され、同年金星堂刊。 湯ヶ島・天城峠を越えて下田に向かう旅を芸人一座と道連れになった、孤独に悩む少年の、淡い恋と人間的成長を旅情豊かに描く。 オーディオブック「奥の細道」ほか、「木を植えた人」を聴くプロジェクト」など舞台活動でも活躍中の榊原忠美氏の落ちついた、朗読をお楽しみください。
著者: 川端 康成
ナレーター: 榊原 忠美
再生時間: 1 時間 9 分
「伊豆の踊子」のおすすめポイント
川端康成の「伊豆の踊子」は、孤独な青年が旅芸人の少女と出会い、淡い恋心を抱く物語です。
伊豆の美しい風景とともに、身分の違いによる切ない感情が繊細に描かれています。
川端の瑞々しい筆致が、青春の儚さと人間の温かさを鮮やかに映し出しています。
谷崎潤一郎著:刺青
【原作 谷崎潤一郎】芸術性が高いことから文豪と呼ばれた。耽美でフェチシズムな作品が多い。代表作に「痴人の愛」「春琴抄」「細雪」などがある。多くの作品が舞台化映画化されている。 【中宮沙希】声優専門学校を卒業後、養成所を経てタレントとして活動。その後フリーとなり企業CM、イベント等のナレーションを担当。動画やゲーム音声など幅広く活動している。 谷崎潤一郎処女作。腕のいい刺青師の清吉の願いは美女の肌へ魂を刺り込むことであった。ある日かごからはみ出した美しい足を見たことから、顔も知らぬその女に恋するようになる。翌年、その娘に巡り会ったとき、求めていた女だとわかり薬で眠らせてしまう。一昼夜をかけて女の背中一面に女郎蜘蛛の刺青を彫ったのだった。フェティシズムと官能の文学。過去何度も映像化された作品。
著者: 谷崎 潤一郎
ナレーター: 中宮 沙希
再生時間: 23 分
「刺青」のおすすめポイント
谷崎潤一郎の「刺青」は、美への執着と人間の内なる欲望を鮮烈に描いた短編小説です。
刺青師・清吉が理想の美女の肌に魂を込めた刺青を施すことで、彼女の内なる魔性が目覚める様子が描かれています。
この作品は、耽美主義の先駆けとして、谷崎文学の原点を示す重要な位置づけにあります。
宮沢賢治著:銀河鉄道の夜
星祭の夜、いつのまにかジョバンニは、天の川を走る小さな列車に乗っていた。前の席には幼なじみのカムパネルラが座っていて、黒曜石でできた地図を眺めている。 ─ もうじき白鳥の停車場だよ ─ 少年たちの星をめぐる物語。1924年、賢治28歳の頃執筆され、以降、晩年まで繰り返し推敲が続いた『銀河鉄道の夜』。死後、未発表の形で遺されたこの名作の最終稿を忠実に音声ドラマ化。全編ノーカットでお届けします!
著者: 宮沢 賢治
ナレーター: 佐々木 健
再生時間: 2 時間 28 分
「銀河鉄道の夜」のおすすめポイント
宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』は、ジョバンニとカムパネルラが銀河鉄道で幻想的な旅をする中で、生と死、友情、自己犠牲といった深遠なテーマを探求する物語です。
美しい星空の描写と哲学的な問いかけが融合し、読む者に深い感動と考察を促します。
宮沢賢治の独特な世界観と詩的な表現が光る、日本文学の傑作です。
【昭和期(戦中~戦後)の名作名著】日本の生活様式が一変した70年間
昭和期の戦中~戦後は、日本人の生活が一変した70年間でした。
満州事変を皮切りに始まる太平洋戦争と日本の敗戦、その後の高度経済成長と怒涛の勢いで生活が変化していきます。
このような怒涛の変化にともない、昭和期には多くの作家と作品が生まれたのでした。
太宰治著:人間失格
他人を、自分を、欺き、道化となり生きてきた男は、しかし・・・ 数多い作品の中で、太宰治が自らのために書いたといわれている本著は、内面的真実の精神的自叙伝とも評されている。昔読んだ方も、ぜひ、もう一度。
「人間失格」のおすすめポイント
太宰治の「人間失格」は、主人公・大庭葉蔵の半生を通じて、人間の弱さや孤独、社会との不適合を赤裸々に描いた自伝的作品です。
「恥の多い生涯を送って来ました」という冒頭の一文から始まり、葉蔵の内面的な苦悩と破滅への道程が綴られています。
太宰自身の人生とも重なるこの物語は、人間の本質や存在意義について深く考えさせられる一冊です。
中島敦著:山月記
一切無駄のない、整えられた美しい文体が特徴の中島敦。 彼の作品は、漢文調の格調高い端正な文体とユーモラスに語る独特の文体とが巧みに使い分けられています。 学生の頃に「山月記」を読まれた方も多いのではないでしょうか。人が虎になってしまうという伝奇的な物語が、重厚な文体に不思議なリアリティを伴って描かれている様は、今も沢山の読者を引き付けて離しません。
著者: 中島 敦
ナレーター: テルヤン
再生時間: 26 分
「山月記」のおすすめポイント
中島敦の「山月記」は、才能への過信と自己顕示欲がもたらす悲劇を描いた物語です。
詩人を志すも挫折し、虎へと変貌した李徴の姿は、人間の弱さと孤独を象徴しています。
彼の内面の葛藤と自己認識の変遷が、深い共感と洞察を呼び起こします。
中原中也著:汚れつちまつた悲しみに
「汚れつちまつた悲しみに……」「頑是ない歌」「サーカス」などの代表作をもつ詩人・中原中也。
普遍性のある作品として評価も高く、多くの作曲家が曲を寄せていることでも知られています。今回は中原中也の詩の中から、乙葉しおりが選んだ19編を朗読。
小学校や中学校など教科書で読んだ詩。楽曲として聞いたことのある詩も含まれているはずです。
著者: 中原 中也
ナレーター: ささき のぞみ
再生時間: 43 分
「汚れつちまつた悲しみに」のおすすめポイント
中原中也の詩「汚れつちまつた悲しみに」は、繰り返されるフレーズが深い哀愁を醸し出し、読む者の心に強く響きます。
狐の革裘(かわごろも)に例えられる悲しみは、孤独と無力感を象徴し、詩全体に独特のリズムと情感を与えています。
人間の内面的な苦悩と絶望を詩的に表現した、中也の代表作として高く評価されています。
堀辰雄著:風立ちぬ
昭和初期に活躍した小説家、堀辰雄の小説。自身は1923(大正12)年、19歳の時に堀辰雄は結核を発病した。自ら病みつつ、より病状の重かった婚約者に付き添って信州のサナトリウムに入った数ヶ月の経験をふまえて書かれたのが本作である。死を超えて存在する永遠の生と愛とを謳う、透明で純粋な詩情が高く評価された。「序曲」「春」「風立ちぬ」「冬」「死のかげの谷」の5章から成っている。宮駿監督の長編アニメ引退作となった作品にインスピレーションを与えた作品。
著者: 堀 辰雄
ナレーター: 松宮 森乃
再生時間: 3 時間 25 分
「風立ちぬ」のおすすめポイント
堀辰雄の「風立ちぬ」は、結核を患う婚約者との療養生活を通じて、生と死、愛の本質を静かに見つめた作品です。
美しい自然描写と繊細な心理描写が融合し、読む者に深い感動を与えます。
堀自身の実体験を基にしたこの物語は、純粋な愛と人間の儚さを詩的に表現しています。
坂口安吾著:堕落論
人間は堕落する。それを防ぐことはできないし、防ぐことによって人を救うことはできない。人間は生き、人間は堕ちる。そのこと以外の中に人間を救う便利な近道はない。戦争に負けたから堕ちるのではないのだ。人間だから堕ちるのであり、生きているから堕ちるだけだ。人は正しく堕ちる道を堕ちきることによって、自分自身を発見し、救わなければならない。 戦後発表され、絶大な支持を集めた安吾の「堕落論」 “堕ちることにより救われる”という安吾の思想は、 今の時代にこそ聴いておくべき書なのかもしれない! “堕落しろ”とは、まさに呪縛からの“解放”にほかならない!
著者: 坂口 安吾
ナレーター: 茶川 亜郎
再生時間: 29 分
「堕落論」のおすすめポイント
坂口安吾の「堕落論」は、戦後の混乱期において、人間の本質を鋭く見つめ、「堕落こそが人間の復活」であると提唱したエッセイです。
武士道や天皇制などの既成概念を批判し、人間の本来の姿を追求する姿勢が特徴的です。
戦後日本の価値観を揺さぶり、新たな生き方を提示した点で、今なお強い影響力を持っています。
Audibleで味わうおすすめ日本文学の名作名著39選まとめ
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